
管理栄養士国家試験に頻出のアミノ酸スコアについて、ざっくり解説します。
とりあえずここだけ抑えておこうというポイントをまとめました。
ざっくり言うと?
アミノ酸スコアとは、たんぱく質の栄養価を示す指標の一つです。
動物にとって必要なアミノ酸のパターンを基準とし、その食品のアミノ酸が基準と比べてどれだけ不足しているかを表す数値です。
第一制限アミノ酸とは

よく桶が例えにあがりますが、桶1枚1枚が食品に含まれているアミノ酸で、例え他のアミノ酸がどれだけ入っていても、一つのアミノ酸が少ない場合、その一番少ないアミノ酸が第一制限アミノ酸となります。
肉や卵などのいわゆるたんぱく質という感じの食品は、どのアミノ酸も豊富に含まれており、アミノ酸スコア100となります。
しかし、穀類のほとんどは、リジン(リシン)が第一制限アミノ酸となっています。
そのため、穀類のほとんどはリジンの高さまでしか桶に水がためられません。
しかしこの桶、実は組み合わせて高さをあげることができます。
たとえば、精白米だけで食事をとった場合、リジン第一制限アミノ酸となってしまい、リジンの値(精白米の場合アミノ酸スコア65)が、アミノ酸スコアのマックスとなってしまいます。
しかし、精白米と一緒に動物性たんぱく質や大豆などを食べた場合、動物性たんぱく質や大豆に含まれる豊富なリジンで底上げされ、精白米+動物性たんぱく質or大豆のアミノ酸スコアが上がります。
ちなみに、大豆は昔は第一制限がメチオニンでアミノ酸スコアが100ありませんでしたが、今はアミノ酸スコア100となっています。
必須アミノ酸とは
体内で合成されず、食品から摂取する必要があるアミノ酸のことです。
ヒトの必須アミノ酸には、以下の9種類があります。
・メチオニン
・トリプトファン
・ロイシン
・フェニルアラニン
・バリン
・リジン
・スレオニン(トレオニン)
・ヒスチジン
・イソロイシン
管理栄養士国家試験において、必須アミノ酸は必須なので、この9種類のアミノ酸名とともに、「アミノ酸スコア」、「第一制限アミノ酸」の意味はしっかり覚えておきましょう。