
大学や大学院で学び、研究の楽しさや後輩指導の面白さに気づき出すと、進路として教員という道も見えてきます。
その中で助手という仕事がどんな仕事で、どうやったらなれるのかを紹介します。
ざっくりいうと
ざっくりいうと、大学教員の一員で、教授等他の教員の授業や研究を補助する人です。
実験や実習をより身近で支え、学生との関わりも多い仕事です。

仕事内容
主な仕事は教育と研究の補助です。
教育補助
教育には講義の補助や学生実習・実験の指導などがあります。
メインで授業を持つことはありませんが、実習・実験では技術的な部分のかなりを指導することがあります。
研究補助
研究は、自身の研究というより他の教員の研究の補助がメインです。
自身の研究をメインで行いたい場合、助手よりも助教のほうがお勧めです。
学生と接する機会が多く、頭の良さというより、わかりやすく教えるスキルが求められます。
また教員と学生、教員と教員の間に入ってうまく立ち回るコミュニケーション力も大切です。

大学助手になるには
公募情報をチェック
助手になるには、各大学が実施している公募をチェックして、応募する必要があります。
各大学の設定する応募要件を満たしていれば応募可能で、基本的には自分が大学で学んできた分野の学科らもしくはその類似学科が対象になります。
選考内容は大学により異なりますが、書類選考、面接はどこでもあることが多いです。
書類選考は、研究の業績書を求めるところもあれば、通常の企業を受けるのと変わらない履歴書だけで良い場合もあります。
公募は毎年あるわけではない
公募は各大学のHPの他に、JREC等のサイトでと確認することができます。
公募は毎年あるわけでも、決まった時期にあるわけでもないため、こまめなチェックが必要となります。
母校の先生も巻き込もう
また、大学教育を目指す場合、母校の教員にその旨を伝えておくと公募情報を教えてくれたり、場合によっては推薦してくれたりもあります。
応募者も情報がほしいですが、公募を出している大学も応募者の情報が欲しいです。
公募は公正性が求められるため、一昔前のような明らかなコネクションは減りましたが、信頼できる教員から「あの子はできる子だよ」という情報が入れば、少なくとも少し良い印象を与えられます。
各専門分野は意外と狭くて、教員同士は他校でも繋がりがあることが多いです。
教員としてやっていきたい場合、母校の教員とのコネクションは強くしておいたほうが、就職の時も就職後も心強いです。
資格は必要?
必ずどこの大学にも必要な資格はありません。
各大学各専攻ごと求められる資格がある場合があるので、要項をよく確認する必要があります。
一般的に研究経験がある程度ある修士卒以上が好ましいとされている場合が多いですが、学部卒でも応募可能な大学も多々あります。
栄養士養成施設の場合、管理栄養士免許を持つ助手を数名置かなければならないため、管理栄養士免許を求められる場合もあります。
難易度
パーマネント(常勤)助手の場合、そもそも枠自体が少なく、空くことも稀なため、そういった意味では難易度は高いです。
ただ、母校の教員に「助手を目指しているので情報があったら教えて欲しい」と周知したり、こまめに公募情報を収集したりして面接までこぎつけた場合、大手企業のように何百人も応募者殺到というわけではないので、純粋な倍率はさほど高くはありません。
他の教員の場合は業績も必要となってきますが、助手の場合、自分の研究というより、他の人の授業や研究の補助のため、コミュニケーション力が重視される傾向があります。
収入
大学によって異なりますが、同じ学歴同じ年の平均くらいかなという印象です。
最初のうちは少し高い水準ですが、基本的に学内での昇進はないことが多いです。昇給で徐々に年収はあがりますが、一般企業のように出世で大きくあがることはありません。
また、大都市の私立は高水準だったり、地方の小さな私立は低かったり、大学によってもだいぶ異なります。