
こんばんは、スズヤマです。 最近は管理栄養士の求人募集も増えてきているようですね。
もともと食べることに関する業界のため、大きく景気の影響は受けず安定している業界ですが、さらに増えるのは嬉しいこと。 そんな管理栄養士。 食業界以外の人でも興味を持つ人が多いのではないでしょうか。
私自身、高校生の時「食べることが好き」という理由だけで管理栄養士に行きつきました。 でも、管理栄養士ってどうやったらなれるの?
社会人でも今から取得できる?
独学や通信教育ってアリ??
そのあたりをこのページではお伝えします。 管理栄養士ってどんな資格?という方は以下を。

また、栄養士について知りたい方はこちらを参考にしてください。
1.管理栄養士になるには?
管理栄養士なるための方法はひとつしかありません。
管理栄養士国家試験の受験資格を得て、管理栄養士の国家試験に合格することです。
国家試験の受験資格
管理栄養士国家試験を受けるためには、受験資格を持っていることが必要となります。
以下のうち、どちらかを満たしている必要があります。
・管理栄養士養成校を所定の単位を修めて卒業している。
・栄養士養成校を所定の単位を修めて卒業して、栄養士として実務経験を一定時間積んでいる。
つまり、栄養士養成校もしくは管理栄養士養成校に通わなければ得ることのできない資格です。
国家試験の概要
管理栄養士国家試験は、年1回実施される試験です。
3月上旬に丸1日かけて行われ、全200問中120問(6割)正答であれば合格です。
1~10章までで構成されていますが、各章ごとの最低必要点数などはなく、全部で6割とれていれば合格です。
受験スケジュールは以下の通り
受験申込期間:12月
試験日 :3月上旬
合格発表 :3月下旬
第32回(2018年3月実施)の試験から、試験日が大きく変わりました。
12月の受験申込期間はたった1週間しかありません。
提出書類が色々あるので、受験される方は早めに準備しておくのがいいと思います。
特に、既卒の方や栄養士から実務経験を積んで受験される方は、職場や母校に書いてもらわなければならないため、受験申し込み期間前の準備がお勧めです。
以下はここ数年の要項をまとめたものです。
おそらく、しばらくは2018年度要項と大きく変わらず行われると思いますので、これからの受験を考えている方は新しい要項がでるまでの参考にしてください。

管理栄養士国家試験受験対策
とにかく問題集を解くに限ります。
どんな勉強もそうですが、自分の身にするための勉強と試験に合格するための勉強は微妙に異なります。
管理栄養士国家試験も例外でなく、とにかく問題をこなし、コツや感覚をつかむのが大切になってきます。
もちろん、基礎がないと全く解けないと思いますので、学生時代の勉強を思い出すことも重要だと思います。
参考書で勉強→完璧になってから過去問はNG
ついやりがちなのは、一からがっつり勉強をしてから、仕上げとして過去問・問題集を解く、というパターン。
これができれば理想的なのです。
できる人はそうやるのが一番だと思いますが、たいがいの人は途中でしんどくなってしまいます。
資格のための勉強は、受験日までに形にすることが重要です。
特に働きながら勉強している人は、完璧を目指すと大概うまくいきません。
学生時代はまだ時間もあったのでなんとかなりますが、社会人だとうまく時間を確保できないことのほうが多いです。
なので、問題集1冊をひたすら解くことを勧めます。できなくても一通り解きます。
で、たぶん答えを見てもちんぷんかんぷん!みたいな状況もあると思いますが、その都度少しずつ正答について勉強していきます。
その過程で、ここはよくでるからガッツリ勉強した方が効率的だなというところだけ、学生時代の教科書をひっぱりだしてきて勉強します。
このパターンで解いていくと、出やすいところや、質問の傾向がつかめてきます。
そして、問題集が少しずつ進んでいくと、進捗が見えてやる気がでます。
問題集は1冊でよいので、3周解く
1冊を最低2周、できれば3周解いてください。1冊でいいです。
1周目はわからないことだらけですし、時間もかかって嫌になりますが、まずここを耐えてください。
2周目は1周目よりもかなり早く解けるようになると思います。
2周目では、ここはもう一回やらなくても大丈夫!というところはチェックを入れておき、3周目を解くときには飛ばしてもらってもいいです。
3周目で知識の定着です。3回同じ問題を解くとまぁ大概覚えられます。
私自身もクエスチョンバンクという有名どころの過去問集を3回通りと、過去3年分の過去問を解いただけでしたが、8割をとることができました。
過去問をやってみるとわかるのですが、大概でるところとか問題の出し方って重複してきます。
この方法は時間のない人ほど有効です。
今現在、「まずい何もやっていない、勉強しなきゃ...」という人は一から参考書に取り組もうとせず、とにかく問題数をこなして問題ごとの振り返りをしっかりやってください。
私も12月から焦って勉強した口ですが、有効でした。
ちなみに12月以前の模擬試験はのきなみ100点以下で、毎回呼び出しをくらってましたが、どうにかこうにかなりました。先生、心配ばかりかけて申し訳ありませんでした。
目指そう!管理栄養士
上記のとおり、受験資格の関係で高校生か、栄養士か、栄養士以外の社会人かで目指し方が変わってきます。
それぞれ用の管理栄養士の目指し方を紹介します。
高校生から管理栄養士を目指す
高校生の場合は、栄養士養成校もしくは管理栄養士養成校を目指すことが第一歩です。
栄養士養成校には専門学校、短期大学、四年制大学があり、どれかを目指します。
養成校の種類を決める
管理栄養士取得を最短で目指す場合は四年制大学に行く必要がありますが、4年間通わなくてはいけません。
学校に通う期間は短くしたいというならば、まずは栄養士の取得です。
その場合は、2年生の専門学校、短期大学が最短となります。
その後3年以上実務経験を積むことにより、管理栄養士国家試験の受験資格が得られます。
志望校を決める
養成校の種類が決まったら、できるだけたくさんオープンキャンパス等に行った方がいいです。
学校によっては他の資格がとれたり、他の学部の勉強ができたり(単位互換制度)、施設がきれいだったりします。大学は勉強するところですが、それ以外に学べることが多くあります。先生方の様子や学内の雰囲気、学業や就活のサポート状況、サークル活動、通いやすさ等、様々なことをオープンキャンパスで知って、貴重な学生生活を送る場所を選んでください。
受験科目を勉強する
志望校が決まったら、受験科目の勉強です。 これは学校によって大きく違ってきます。
四年生国公立でしたら、5教科7科目センター試験を受けたり、大学の独自試験が必要だったりします。
つまりがっつり理系です。
推薦入試なんかでは、教科が減る場合もありますが、結局入学後はがっつり理系ということを覚えておいてください。
栄養士・管理栄養士は家政系というくくりもあり、文系に思われがちですが、勉強内容はいわゆる理系に該当するものが多いです。
調理実習もあれば、化学実験もあります。
私立や短期大学、専門学校なんかでは入学試験で5教科7科目求められることが少ないため、文系から進学する人も多いです。
なので、受験まではとにかく必要な科目を勉強し、合格を目指してください。
栄養学部は理系であることを念頭に
でも、合格後は別です。
残りの高校生活満喫が一番大事ですが、国公立だろうが私立だろうが、四大だろうが専門だろうが、学ぶ内容は同じです。
特に、化学や生物の知識は必要になってきます。
この二つが苦手だったら、苦手意識をできるだけなくしておいたほうが後々のためにはいいです。
あとは、算数。
数学じゃなくて算数です。
スープの塩分濃度を決めたり、魚の重量に対して調味料の量を比率計算したり...
意外と算数って使います。
算数って...って思う方はこの数行は忘れてもらってかまいませんが、意外と苦手な人っているんですよ...!
心当たりのある方は、これまたできたら苦手意識をなくておいてもらったほうが入学後の自分のためです。
栄養士から管理栄養士を目指す
栄養士免許を既にお持ちの場合、あとは受験資格を満たして、管理栄養士国家試験に合格するだけです。
栄養士養成校は2年制のところも多く、学校に通う期間が一番短くてすむのがこのなり方です。
第32回管理栄養士国家試験(2018年3月実施)より、受験資格が変わっており、受験の前年度12月15日時点で実務経験を満たしている必要がありますので、その点だけご注意ください。
管理栄養士にはなりたいけど、まだまだ時間はあるしな~と思っている方
思い立ったが吉日でぜひコツコツ勉強してください。
思ったよりも試験は全速力でやってきます。仕事をしながらだと思うように勉強できませんし、家族がいたらもっとです。
ぜひ早めの勉強を!私は試験直前にだいぶ後悔しましたので、ほんとお気をつけて...!
社会人から管理栄養士を目指す
社会人から管理栄養士を目指すためには、まず栄養士養成校もしくは管理栄養士養成校に入学する必要があります。
短大や専門学校の場合は最短2年の修学期間ですが、管理栄養士国家試験の受験資格を得るためには実務経験を積む必要があります。
管理栄養士免許を得るのに最短で入学から6年かかります。
管理栄養士養成校の場合は、修学期間は4年間ですが、卒業と同時に管理栄養士国家試験を受験することができます。
そのため、管理栄養士免許は最短で入学から4年間で得られます。
今後のキャリアを考えてどちらに入学するかを考えてみてください。
なお、これまでに他大学に通っていたことがある場合、栄養士養成校入学後、一部の授業が免除されることがあります(単位互換制度)。
栄養士養成校は思ったよりも授業が詰まっているので、少しでも必修科目が少なくなるならラッキーです。
入学後に学務課等に相談してみてください。
※学校や授業担当によって変わりますし、名前が同じでも互換できるわけではありません。
できたらラッキー!くらいの気持ちでお願いします。
あと、学校によっては社会人入試に力を入れていることもあり、入学金など一部を免除しているところもあります。
授業内容や施設、通学のしやすさも大切ですが、お金の面も受験前によく確認しておいてください。
他学部の大学から栄養学科へ編入する
他学部の大学から編入する場合も、社会人の場合とほぼ同様です。
学校によっては編入試験という形態を用意しています。
編入試験でなくても、通常の試験も受験資格をクリアできていれば受験可能です。
独学でも管理栄養士になれる?
ここまでを読まれた方はお気づきかと思いますが、 受験資格さえ持っていれば独学は可能です。
もうひたすら試験に受かるための勉強をするだけです。
しかし、受験資格を持っていなければ、独学で管理栄養士にはなれません。
管理栄養士は通信教育や参考書を買って頑張って勉強すれば取得できる資格ではなく、必ず栄養士養成校に通う必要がある資格です。
なんでかっていうと、実験、実習のウエイトが非常に重いからです。
ほんと、正気かってくらい実験実習ばかりです。
3コマぶち抜きで1単位しかくれなかろうが、必修授業です。
でも、とっても大事な授業です。
なので、管理栄養士免許は、受験資格を持っていない状態では独学では取得できません。
まとめ
このページを見てくださっている方々は、きっと管理栄養士に興味がある方だと思います。
とてもやりがいのある仕事です。
簡単に取得できる資格ではありませんが、興味があったぜひぜひ挑戦してみてください。