
栄養士から管理栄養士を目指す際に避けて通れないのが、「管理栄養士国家試験」。
その名の通り、「国家試験」に合格することが必要となります。
筆記試験です。勉強が必要です。
管理栄養士養成校の場合、卒業する年の3月に受験可能なため、勉強する時間もあれば、学生であるため「勉強にも慣れている」状態で受験できます。
一方栄養士養成校出身の場合、数年の実務経験が必要なため、社会人として働きながら受験することになり、勉強慣れどころか、「勉強の仕方なんてもう覚えていない」なんてことも。
そこで検討されるのが、『通信教育』・『予備校』です。
この記事では通信教育や予備校のメリット・デメリットを解説します。
メリット
効率的な勉強ができる
「勉強の仕方を忘れた」、「どこから手をつけて良いかわからない」
という方にとって、効率的な勉強法を一から教えてくれるというのは心強いです。
実際、勉強を始めるにあたってどこから手をつけていいかわからないというのは、結構なハードルです。
自分で調べたり考えたりするより、通信教育や予備校の方が効率的にやり方を教えてくれます。
「参考書を一冊選択でき、これ一冊をきっちりやり終えれば自信を持って国家試験に挑める!
しかも参考書を解く時は独学でも大丈夫!」
・・・という人は、通信教育や予備校のメリットをあまり感じられないと思いますが、
「参考書はどれを選んだらいいかわからないし、買ってみたけれど全然進められないし、そもそもこれ1冊で大丈夫だろうか」
という人にとっては、「通信教育や予備校に申し込むだけで合格するための道を教えてもらえる」というのは大きな魅力です。
勉強だけに集中できる
独学で勉強する場合には、常に自分の勉強法が正しいかどうかの不安が付きまといます。
「この参考書だけで大丈夫だろうか?」
「学生時代の教科書を見ているが、最新情報と異なる部分はないだろうか?」
「他の人の勉強ペースよりも遅くないだろうか?」
通信教育・予備校の場合は、このあたりのスケジューリングを全てやってくれます。
言われた通りの勉強をしていれば合格圏内に入る、というのは勉強していく上での安心感につながります。
勉強を継続しやすい
一番のメリットは実はコレだと思います。
独学だと自分で勉強スケジュールを管理しなければならず、どうしても「勉強しようと思っていたけれど、まぁいいか」という日に当たります。
そうなると、どんどん後にスケジュールが押していってしまいます。
特に予備校の場合は、一日さぼってしまうと確実に遅れてしまったことを実感でき、その分を取り返そうとすることができますが、
独学で勉強していると「休みの日にやればいいよね」とどんどん後回しになってしまい、遅れた自覚が薄いままになってしまいます。
独学は、自分のペースで勉強できる魅力的な勉強方法ですが、自分で自分が管理できないといけない勉強法です。
予備校や通信教育の場合、勉強方法を教えてくれるだけでなく監視役にもなってくれます。
また、お金を払っている分、「もったいないから頑張ろう」と思えるのも意外と強いです。
デメリット
お金がかかる
お金を払っている分頑張れるとメリットで書きましたが、まぁお金がかかります。
独学でしたら参考書代くらいですが、通信教育や予備校となるとそれなりの額が必要となってきます。
このあたりは割り切って、「お金をかけずに絶対合格する!」という人は独学でいいと思いますし、
「お金を払っちゃえば頑張らざるを得なくなるから自分にプレッシャーをかける意味でもお金をかける!」というのもアリだと思います。
一度サボると大変
独学の場合、一度サボると「遅れ」を対して実感できないまま「勉強が滞っていく」という話を書きましたが、
通信教育・予備校の場合は、一度サボると確実に「遅れ」を実感でき、その分を次の回までに挽回しなければならなくなります。
1回くらいのサボりならば、次までに頑張ろう!となりますが、これが毎度になってしまうと、「お金を払いつつ苦行を自分に強いている」みたいな状態になってしまいます。
そして、どんどん勉強が嫌になり、目の前の課題だけでいっぱいいっぱいになってしまい、一番の課題である国家試験受験自体をあきらめてしまったり、そこまでモチベーションを保てなくなってしまうことも。
サボることが目に見えている人は、きちんと継続できるかをよく考える必要があると思います。
通信教育と予備校、違いは?
ここまで通信教育と予備校について同じように書いてきましたが、この二つにも違いがあります。
通信教育は家で自分のペースで勉強ができます。
予備校は、予備校に通う必要があります。
そのため、通信教育の方が「自分で勉強する力」が必要になります。
その場で指導してもらえるわけではなく、かつ「いつ」勉強するかもその人に託されることになるからです。
一方、予備校は「通う時間を作り出す」必要があります。
その場で指導してもらえ、いつ勉強するかを自分で決める必要はありませんが、
決まった時間に予備校に行く必要があるため、仕事等の調整が必要になります。
定時上がりの人は可能ですが、早番遅番残業が多いところですと通うこと自体が困難なことが多いです。
また、そもそも管理栄養士国家試験の予備校がある都市は限られており、大半の人は通うことが難しいです。
通える人はチャンスだと思うので、ぜひ検討してみてください。
結局どうやって勉強したらいい?
正直、どの勉強方法でもしっかり勉強できれば合格できます。
自分がしっかり勉強できる勉強方法を、メリット・デメリットを考慮して選ぶしかないと思います。
個人的には、
「とにかく安く」、「勉強は自分でこつこつできるから大丈夫」という人は独学、
「仕事が忙しいので自分のペースでやりたいが、勉強に自信がない」という人は通信教育、
「とにかくその場で誰かに聞きながら、強制的に勉強できる空間に行きたい」という人は予備校がいいと思います。
誰かに聞けるというのは本当に心強いですが、予備校はだれしもがいけるわけではないと思うので、
独学や通信教育で誰かに聞きたい人は、時間を見つけて母校を訪れるのもいいかもしれません。
たいてい先生方は卒業生には優しく教えてくれると思います。
自分に合う勉強法を見つけて、ぜひ合格を目指してください。